黄金の羊。エメラルドとサファイアの瞳の持ち主。神に愛でられしもの。




湾曲に曲がる金の蜂を使う。操る力は天使か悪魔か…。





故に羊は隠された。





隠し札として…。





その姿を見たものは…。





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ノアは紋章が濃くなるほどローズマリーを放さなかった。





「もう…。許して。」





「嫌だと言ったら?」





漆黒の瞳が落ちる。





息が出来ない。





空気を求めてもがいてしまう。





ノアの堅い体に爪をたててしまう。
頭は麻痺していて体は熱い。





唇が落ちては抗う…。





「んっ……。ゃ。」






頭を抱えるられそのまま眠ってしまう。





気がつけば寝ていた。白い肌が見える。





吸血しそうになり堪えた。
「心配させるな…。」




白い腕が動く。
「ノア…。」





「!」





顔にそえてキスをする。




目は虚ろでそのまま眠ってしまう。
寝ぼけていたのか?






「奴等に渡しはしない。」





何処かで聞こえる声…。呪われし存在よ。また裏切られる…。化物と。






「そうだ。俺は化物だ。」





炎で幻影を薙ぎ払う。





この花は枯らさない。






白い体を抱き寄せた。壊れないように。





出来る限り優しく。





微睡みは夜明けまで続いた。






朝日が差し込んでまぶしい。やや寒いので暖かさを求めて…。





何かがあたる。






長い髪綺麗な髪をすいた。





珍しくノアが傍にいた。




目を閉じて眠っているみたい。
起こさないようにそっとベッドから起きようと体を動かし…。





引き戻された。





「何処へ行く。」





「どっ何処にも…。」





余りにも色っぽい姿に赤くなる。





「もう朝だね…。起きなくちゃ。」





やれやれとノアは起きてドレスを着せてくれた。





「これどうしても。」





フリルに金糸の入ったグリーンのマーメイドドレス。ちょっと動きにくい…。





「グラスは?」






「王のところだ…。」






忙しいのかな…。





「リュビと散歩してもいい?…。」