ゆっくり笑う。亡者は火に包まれ灰になる。






恐怖に動けない小さなシスターに近づき首に…。





だが小さなうめき声が聞こえ離れていく…。






「お前か…。また、ブルーローズ。」






火柱が上がる。年老いたシスターに神父が駆けつける。






小さなシスターは気を失い。黒い影は消えた。






火は吸い込まれるように消えた。






駆けつけたシスターと神父は二人のシスターを見下ろし青ざめた。






呪われたピアスが小さなシスターの両耳に鈍い光を放ち。






既に息のないシスター。





「これがもし中央に知られば…。」






ガタガタ震えだす神父。
「ブラザーサイ?」






シスターは驚き問いかける。






「私のせいではない!私のせいではない…。」






神父は狂い逃げるシスターに刃を向けた。






教会に血が流れている。
大地に染み渡る。






******






目を開けたら一面灰色のビジョン。水面に波紋。





葉のない木ノ上に人影…。





「ブルーローズ。」






「私は…。ローズマリー。本当の名前は知らない。生まれた時に預けられたから。だから教会が私の家。」






フワリとそばに落ちる。長身のバンパイア。






「どんなに否定しようとお前はブルーローズ。その紋章こそ証。」






耳元に囁く甘い…。声。





「これは夢?」






「夢との狭間。」
淡々と答える。






手が離れていく…。






意識の覚醒を感じた。