「どうしたんだ」

「どうもしませんよ?」

「全く進んでないみたいだが」





そんな事ないですよ?


と拓斗さんに言いながら目の前のお皿に目を移してみれば、もういただきますをしてから10分は確実に過ぎたと思うのに、私のお皿には半分以上が残ったままだった。





「私は普通です。拓斗さんが早いんですよ」





男の人ってどうして早いんだろう?


拓斗さんのお皿の中はほぼない状態で、それにビールだって今ので3本目だ。





「まだおかわり出来ますから」





相変わらずシーンとしている。


私はビールを飲みながらお箸を動かしている拓斗さんをチラッと気付かれないように眺めた。


私、本当にこの人に恋しちゃったんだなぁ…