上からジーっと感じる視線に緊張しながらもガチャっと扉を閉めた。
なんでそんなにも私を見てくるんだろ？
ただ靴を脱ぎ揃えるだけなのに今の私はもたもたと手際が物凄く悪い。
「夜ご飯作りますね」
そう言って私は拓斗さんの横を通りすぎリビングに入っていく予定だったのに…
「優子」
そう名前を呼んだ拓斗さんにガッチリと腕を掴まれてしまい、リビングに行く事は出来なかった。
私は目を見開きながら拓斗さんの顔へと視線を向けた。
「なんですか？」
「……」
「拓斗さん…？」
「優子に話したい事がある。ちょっといいか？」
――ドキっ。
まさか、拓斗さんが私に話したい事って…
