「ここでいい?」





高山さんが指差したのは歩き出して10分弱で着いた喫茶店の看板。


入った事がない喫茶店だ…





「ここのケーキがかなりお勧めなんだ。もしかしてケーキ嫌い?」





大好きです!と頭を大きく振る。





「良かった」





高山さんはふんわり笑うと喫茶店の扉を開くとカランと優しい鈴の音が鳴っる。





「いらっしゃいませ。二名様ですね。喫煙席と禁煙席が御座いますがどちらになさいますか?」

「喫煙席で」





へぇ、高山さんって煙草を吸うんだ。





「一番人気があるケーキセットにする?」

「あ、はい。それにします」

「店員さん。ケーキセット二つね。飲み物は何が頼めるんだっけ?」