それでもやっぱり特別というか憧れというか…


私は中学や高校生の時から思っていた。


クラスメートの殆どには彼氏が居て、彼氏がいる子は自慢するような大きな声で記念日デートすると言っていた。


私には彼氏は居なかったからいつか出来たらしてみたいなあって。






「皆、知ったら驚くだろうなぁ」





拓斗さんと結婚した事は友達では青葉しか知らないから知ったらきっとビックリしちゃうはず。


この前の同窓会でも言わなかったし。


優子って恋愛と一番遠い存在にいる。


なんて言われてたくらいだし。





「でも…」





今も私は恋愛にちょっとは近付いてるんだろうか?


そう信じながら大きな息を吐いた――…