「仕方ないもん」





お弁当作りを一時中断しお弁当箱を探したけれど結局見つからなくて、代用として用意したタッパに詰め込んだ。


今回だけは仕方がないよね…


それにこうやって包んでいればお弁当箱が包んであると思えるし。


時計を見ればまだ10時。





「余裕余裕」





今から着替えて届けなきゃ。


パタパタと自分の部屋に戻りクローゼットを全開に開けて眺める。


そして探すのは少しでも大人っぽく見える服。


拓斗さんの会社で働く社員さんに私が拓斗さんの妻だと知られても大丈夫なように。





「うーん」





これよりこっちがいいかな?


いや、この方が大人っぽいし何より妻っぽく見えそうだけどこっちも捨てがたいんだよね…