・空也side・
「な…にが
羨ましいの?」

俺は聞いた。

「それは…」

何が
羨ましいだよ。

何で
そんな事
言うんだよ。

確かに
俺は親から
大事にされ
育てられた。

それに
引き換え
星羅は
邪魔者の用に
育てられた。

あの人が
浮気をして出来た
子供の星羅。

だから
星羅は
孤独の中で生きていた。

俺は
みんなから
愛され生きてきた。

星羅の母親は
星羅を生んで
親父に押し付け
消えた。

両親は
すぐに施設に
入れようとしたが
周りの奴等が
世間体を恐れ
両親を説得し
養子として
星羅を
菅原の戸籍に入れた。

そんなんで
育てられた
俺達には
差があった。

両親やみんなの愛情を受け
育った俺。

誰の愛情も受けずに
育った星羅。

だからか
星羅は
俺を
羨ましい。と言った。

小さい頃から
言っていた。

「空也はいいな。
羨ましいよ。」って。

そんな
星羅は
小学校高学年になると
荒れ始めた。

そして
両親は
星羅が
中学生になる時
星羅を
追い出したんだ。