「あんたが
初めてだ。
そんな事
言ってくれたのは…」

「何が?」

「女どもは
みんな
俺の顔を見て
騒ぐ。
最後には
触ってくる。
俺が
震えてるのに…
怖がってるのに…
女どもは
気にもせずに
騒いで触ってくる。
のに、
あんたは違う。
こうやって
俺を気遣って
距離を開けてくれた。
謝ってくれた。
あんたなら
大丈夫かもな...」

そう言って
可愛い子は
あたしに
近付いて来て

「俺の名前は
結城夏希。
よろしくね。」

と、可愛く
笑いながら
抱きついて来た。

それが
嬉しくて
あたしも
抱き締め返した。

「それにしても
夏希
可愛すぎー!!!」

「星羅も
可愛いよっ!!!」

と、夏希に
言われた。

「いやいや
お世辞は
いいよ。」

「うん。
星羅は
無地覚何だね。」

と、言われた。

うん。
まあ
それは
いいとして

「何で
あたしの
名前
知ってるの?」

「星羅が寝てる時
椎が言ってたからだよ!!」

そっかそっか。

じゃあ

「そろそろ
屋上戻ろっか。」

と、あたしが言って

「うんっ!!!」

可愛い笑顔で
言われた。

それから
あたし達は
“手を繋ぎ”ながら
屋上に戻った。