数分後
みんなが揃った。

そして
櫂兄ちゃんが
話し始めた。

「星羅は
今アイツの所にいる。」

アイツ?

「アイツって誰ですか?」

空也が言う。

「佐伯亮。
星羅の闇を作った男だ。
前に話しただろ?
《閻魔》の総長だよ。」

!?

「《閻魔》総長佐伯亮。
そして
星羅の婚約者だ。」

婚約者だと?

「お前達に謝らないといけない事がある。
それは
前に話した星羅の過去はデタラメだ。
本当の話しは…な?」

そして聞いた真実。

「じゃあ
アイツは婚約者の
星羅を取られたくない。ただそれだけの理由で一人を死なせた。
そして
その事件を家の圧力で無かった事にした…」

「そう言う事だ。」

「でも何で星羅は…」

「それは多分空也のためだろうな…」

凪君が言った。

「俺のため?」

「あ~
ここ数年の
菅原家の状況は
全てが赤字。
だから
佐伯家と繋がりを作り
菅原家を守ろうとした。」

「どこが
俺のため何ですか?」

「星羅は知ってしまったんだよ。
菅原家の状況を…
そして
星羅は思った。
菅原家が無くなったら
空也の未来無くなる…と。
だから
空也に菅原家を残すために
自分が犠牲になろうと。決めた。」

凪君が苦しそうに話した。

「星羅が考えそうな事だな。」

櫂兄ちゃん。

「星羅は自分の事より相手を優先するからな。」

雅也さん。

「あ~
星羅はいつだってそうだよ。
今回も空也の事もあるだろうけど
お前達みんなのためでもあると思う。」

「どう言う意味ですか?」

「自分が居なくなれば
みんなに
これ以上迷惑をかけなくていい。みたいなね…」

凪君が言った。