これで
麗と伯人は
大丈夫だろう。

それより
早く倉庫に行かないとな。

俺は
リビングに行く。

「櫂兄ちゃん。
倉庫まで送ってくれ。」

「ほいよ~」

俺は
櫂兄ちゃんの
バイクの後ろに乗り
倉庫に向かった。

「麗と伯人は
大丈夫そーか?」

「あ~多分。
これで
ダメだったら
伯人に麗はやらん。」

「はは。
お前も
相当なシスコンだな。」

「シスコンでも何でもいいや。
俺はただ
麗が好きなだけだから。
それと
残念ながら
麗と同じぐらい
伯人も好きなんだよな。」

「そうか。
何か椎らしいな。
ほらっ着いたぞ。」

「あ~
ありがとう。
櫂兄ちゃん。」

「椎。」

櫂兄ちゃんの
オーラと声が変わった。

「本番はこれからだ。
九月五日。
この日に
奴等は必ず来る。
星羅を守れよ。
必ず、絶対に…な。」

「あ~
絶対に守るよ。
俺の
命を賭けてでも守る。」

「ふっ
頑張れよ。
それとあいつらに言っとけ。
修行は終わりだ。
必ず《夢龍》を守って勝て。
てな。」

「あ~。
絶対に守るよ。
《夢龍》も星羅も。」

「頑張れよ。」

そう言って
櫂兄ちゃんは
帰って行った。

この時
俺は気付いていなかった。

星羅が
この会話を
聞いていた事に…

そして
これが原因で
星羅が姿を消す事になるなんて…