「俺達がまだ
《麗龍》にいた時
ある一人の少女に
出会ったんだ。
あの時は
最近暴れてる奴がいると聞いて
俺と凪
そして
現役幹部だった
朔人と雅也と
見回りをしてた時だった。
ある人だかりを見付けたんだ。
俺達は
その人だかりを抜けて中心を見た。
そこには
倒れている五人の男と
所々に返り血を付けて
その男達に
冷たい目を向けて
微笑んでる奴がいた。
俺達はすぐに分かった。
コイツだと。
そして
コイツを
救いたいと思った。
だってな
ソイツの目は
冷たいが闇一色だった。
そして
恐ろしいくらい
綺麗だったんだよ。
そして
ソイツを半ば強引に
《麗龍》まで連れて帰った。
最初は
まあやっぱり
口も聞かないし
殺気バンバンだし
最悪だったんだよ。
だけど
俺達の粘り勝ちだな。
アイツが
ふと笑ったんだ。
そして
少しずつ心を開いた。
ある日ソイツは
いつも被っていた
フードを取った。
俺達は驚いた。
だって
ソイツは
女だったんだからな。
それは
もおスッゲー綺麗でよ。
それにまだ小五だし。
それであの容姿は
やべーよな。
じゃなくてだな。
それから
正式に《麗龍》の仲間になったんだ。
少女はいつも笑ってた。
そして
時間は過ぎて行き
俺と凪は
《麗龍》を辞めて
《夢龍》を作り
朔人と雅也が
《麗龍》
九代目になり
そして
朔人と雅也が引退した後
少女が
《麗龍》
十代目総長になった。
そしていつしか
少女は恋をした。
その相手は
《麗龍》
十代目副総長
榊原仁。
仁も少女が好きだった。
二人が
付き合うのは時間の問題だった。
だけどある日
殺人事件がおこったんだ。」



そうあれは
只の乱闘じゃない…
殺人事件…