少しして
落ち着いた
あたし。

そこで
ようやく
気付いた。

朔ちゃんと
雅ちゃんの
悲痛な顔に

だけど
あたしは
それには
触れなかった

「いきなり
泣いちゃって
ごめんねっ!!
それより
HRの時間は
大丈夫?」

そう言った
あたしに
朔ちゃんも
雅ちゃんも
何にも
なかったかの様に

「忘れてたな
おい。
雅也。
星羅を頼んだぞ?」

「あ~
じゃあ
星羅行くぞ」

いつもの
二人に戻った。

ごめんね。

だけど
やっぱり
朔ちゃんも
雅ちゃんも
優しいね。

あの頃と
何にも変わってない。

ありがとう。

何にも
言わないでくれて。

触れないでくれて。

そして
どうか
これからも
そうして下さい。

じゃないと
あたしは
また
二人の前から
姿を消す事に
なるから…。

だから
お願い。

そのままで
居て下さい。

そしたら
あたしは
二人の前から
消えないから。

だって
二人の隣は
誰よりも
居心地がいいから…

あの人に似て…