ザ・レイム(霊務5)


それに、この今のメンバーにケンカを売る霊はこの世に存在しないと言ってもいい。








四獣霊・伝説の霊・東照宮の門番・カス一匹










それを証拠に、それに気付いた森に居る社長クラスの霊も、怖過ぎて近付いて来ない。










「さすが樹海でも私達に近付く者はおりませんとは、ちょっとした王様気分ですなハッハッハ」









今紹介したカス一匹(オッサン)が、虎の威を狩る狐と化している。









それはさておき直ぐにオッサンは真顔に戻り、四獣霊のその様子に質問してきた。










「……ホント、これだけ恐れられている我々……この状況で襲って来るヤツらは皆無に等しい。それなのに皆さん、先程から何を緊張なさってるんですか?」










子供の竜騎以外の四獣霊メンバーは、各々気を張り詰めて辺りを窺っている。







その意識はこれから進む『森の奥』ではなく、寧ろ自分達が来た道『森の外』に注意を向けているように見える。










日本最強と言われる心霊スポットをよそに……

森の中に居る強力な霊達よりも、森の外から来る何かに脅えるように……










「フン。緊張? この俺がか? バカを言うな。いざとなれば貴様ら全員吹き飛ばせる俺は、何者にも負けん。今は地形を覚える為に、辺りを窺っているだけだ」









どんな時も戦闘の優位に立つ獅死雄は、冷静沈着に自分の出来る戦いを頭の中でシュミレーションしているようだ。










だが、どちらにしろ明らかに【敵】が居る事を認識させる、この発言。









オッサンは、その経過と理由を聞いてみた