ザ・レイム(霊務5)


そんなじゃれつきをする2人だが、直ぐにそんな雰囲気ではないと察知した。










この沈黙。張り詰めた緊張感。言葉に出さなくとも感覚で分かる。









特に火鳥・獅死雄・亀咲の顔付きが、いつもより険しいように感じるのは気のせいだろうか?








『輪廻満月』と言う言葉を聞いてからだ。









何かを言いたいようで隠している様子でもあるが、オッサンはあえて直球に尋ねてみる。










「あの……輪廻満月だと何かマズい事でも……?」










獅死雄はそれを聞いて、少し険しい目つきで語る。










「輪廻満月は昔から四獣霊にとって良くない日……比較的悪い事が起きる。竜騎を、どこか安全な所に身を置かねば。もしも……」













何かを言いかけたが、獅死雄はそれ以上は口にしなかった。









まるで、何かから逃げようとする言い草。









果たして、輪廻満月に関係はあるのだろうか?





悪い事が起きると言っても、輪廻満月時はどの霊も皆平均に霊力が上昇する。


霊同士の争いなら、別にこの日を選ばなくとも力の上限は等しく上がるので、どんな霊が襲って来ようと輪廻満月に襲撃を決める意味がない。









そもそも、本来輪廻満月とは『対人間』に関してレベルの低い霊が脅かす為にしか使われない有効手段に過ぎない。





考え過ぎだと思うが、彼らの様子から、そのただならぬ様子を窺える