この弄ばれてるようかの態度に竜騎は不満を覚え、嫌気がさして逃げた事は事実。
普通ならそれはそれで放っておくが、そうはいかない。
「竜騎は四獣霊青龍の力を受け継いでいます。幼くまだ力がコントロールできていないので、その龍の力が様々な輩に狙われるのは当たり前の事……」
里子に続いて、深刻な趣で獅死雄もそれについて語る。
「ただ私利私欲の雑魚霊ならいいが、万が一デカい魚が引っかかると厄介だ。今回の一件は妙に胸騒ぎがする」
それを言われオッサンは、数日前の話を思い返した。
「確か……我々が駆けつけた時には、怪しい霊が一匹近くに居ましたが……」
問題はそこから後。
礼子に邪魔されている間に竜騎は連れ去られ、犯人は何者かに殺害。
「あれは普通の雑魚霊よ。それが何故消滅し、竜騎が救われたか不思議でならぬ。こやつに聞いても、誰かに助けられたと言う曖昧な記憶しかないと言うのだ」
不甲斐なさと惨めな感情に曝され、俯く竜騎。
ショックか何かで、記憶が断片的に飛んでいるようだ
「龍の力は失っていないので、単純に考えれば近くの霊に助けられたかと思いますが……その救済者が顔を見せなかったのが引っかかるのです」
竜騎をさらった者の死に方も残酷……
そう考えると、素直に喜んでもいられない現状であった



