「お姉さんも不注意だったのは謝るわぁボク。でもねえ、お姉さんは『神』なのよ。キチンと謝りなさい」
相変わらずアホな事を言うが、その霊は子供ながらにして相手にしなかった。
「お前が神? バカ言うな。そんな事より余を早く行かせろ。今、追われてるんだ」
追われてる?
こんな子供が?
だが、嘘をついているわけではなく、その追っ手である魔の手が忍び寄った。
「ほら見ろ! 追い付かれてしまったではないか!」
その子供が礼子の後方に指を示すと、数10m離れた先に人の形をした土の塊に覆われた異形な者が立っていた。
「グルルルル!!」
その者はこちらを発見すると、いきなり勢い良くその場に飛び上がり、空中で向きを変えて頭から地面に突っ込んだ。
ドプンッ!
すると、地面がまるで水の如くその者の姿を地中に飲み込んでしまうではないか。
「え、何今の?」
「余から離れろ! アイツは地中を水のようにして高速移動できる霊だ!」
ドパン!!!!
その言葉を言い終えるくらいに、先程居た距離から一気に詰め寄り、その子供の足元から飛び出した。
その際に、礼子を突き飛ばす。
「痛った……さっきから何よ! 神に対して失礼よ!!!!!」
怒った礼子は、霊力を込めた回し蹴りをお見舞い。
ちょうど、その異形な者の首辺りに攻撃がヒットすると……
グキ……!
岩で固められた屈強な首が折れ曲がり、そのまま前のめりに倒れてしまった。
ズズズ……
異形な者が地面に消えて行くその様を見て、襲われた子供は寧ろ礼子に驚いていた



