「うわ~い!」
許可が降りたので、礼子はバンザイをしながらドアまで走る。
「オイ! ドア開けても入ってもいいが、あまり奥に行き過ぎるなよ! 吸い込まれて、お前さんも生き返ってしまうからな!」
一応ハーイと言う返事は返って来たが、形だけの言葉で礼子の頭の中に入っていないだろう。
それに続いて、霊達は生き返りのドアに入って行った。
この左のドアの向こうも、霊界を選ぶ右ドアと同じく真っ暗なトンネルのような道。
違うのは、先にピンク色をした鮮やかな煙が光を帯びて輝いている事だ。
「お。あれを通ると生き返るのね。美味しそう……」
イチゴ味の綿飴か何かと勘違いしてるのか、礼子はギリギリの所まで来てよだれを垂らしている。
霊達は礼子の後ろに横一列に整列をして、最期のお別れの為に姿勢を正す。
ヨネさんは前にゆっくり歩み、煙に背中を向け、礼子達と対面した。
「ありがとう礼ちゃんや。お陰で昔を思い出したよ。かつてこんな風に鮮やかに解決したウチの社長を……」
「ん★ いーって事せぇ~」
軽い言葉を返し、礼子はニコニコしている。
その笑顔を向けられて、益々ホッと安心したヨネさん。
気持ちが洗われるような、清々しい感情が芽生えた。
「それから、お前達も達者でねぇ。これからも、自分の力を信じて頑張るんだよ」
まるで、教師から言われるような旅立ちの言葉。
気分は卒業式のようだ。
静かに泣き出す者や、黙って言葉を強く受け止める者が居た。
「ではのう……」
そう言って、ヨネさんはクルリと背を向けた



