「フンフン~♪ クリスマスは七面鳥~♪」
礼子は鼻歌を歌いながら、エドワードを丸焼きにしている。
てかソレ、ニワトリ。
「そーだ。ディズニーの曲流しちゃおっ! 音楽あった方がパーティーの雰囲気あるもんね」
そう言って、先程のTSUTAYAで借りて置いてある『ディズニー名曲集』のCDをかけて、スイッチを入れたとこでアニマル弟の声に振り向いた状況である。
香ばしい匂いに誘われてパーティーに来た幽霊と勘違いした礼子は、こんがり焼けたエドワードを持って差し出した。
「ん♪ 君も食べる?」
しかし……アニマル弟から見た風景は霊である礼子の姿は見えず、誰も居ない教室で宙に浮くエドワードの姿のみであった。
《ブッ》
アニマル弟は鼻水が飛び出た。
そして、更に次に聞こえてきたのは、とんでもないものだった。
『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛……ぐるじい……呪ってやるぅ……』
CDラジカセから流れたのは、パッケージに書いてあるディズニー名曲ではなく、何故か怖い声が流れ出てきた。
《ブッ!!》
アニマル弟は鼻血が飛び出た。
「ギャアアアアア!!!!!! ニワトリが喋ったぁぁぁ!!!!!」
ドダダダダダダダダ!!!
エドワードが喋ったと勘違いし、アニマル弟は血相変えて逃げ出していった……



