ザ・レイム(霊務5)


「フンフン~♪ クリスマスは七面鳥~♪」









礼子は鼻歌を歌いながら、エドワードを丸焼きにしている。





てかソレ、ニワトリ。










「そーだ。ディズニーの曲流しちゃおっ! 音楽あった方がパーティーの雰囲気あるもんね」








そう言って、先程のTSUTAYAで借りて置いてある『ディズニー名曲集』のCDをかけて、スイッチを入れたとこでアニマル弟の声に振り向いた状況である。









香ばしい匂いに誘われてパーティーに来た幽霊と勘違いした礼子は、こんがり焼けたエドワードを持って差し出した。









「ん♪ 君も食べる?」










しかし……アニマル弟から見た風景は霊である礼子の姿は見えず、誰も居ない教室で宙に浮くエドワードの姿のみであった。









《ブッ》








アニマル弟は鼻水が飛び出た。










そして、更に次に聞こえてきたのは、とんでもないものだった。










『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛……ぐるじい……呪ってやるぅ……』










CDラジカセから流れたのは、パッケージに書いてあるディズニー名曲ではなく、何故か怖い声が流れ出てきた。











《ブッ!!》









アニマル弟は鼻血が飛び出た。










「ギャアアアアア!!!!!! ニワトリが喋ったぁぁぁ!!!!!」









ドダダダダダダダダ!!!









エドワードが喋ったと勘違いし、アニマル弟は血相変えて逃げ出していった……