ヒュウウウウゥゥゥ……
ベシャ!
礼子が部屋の真ん中で投げた物は、教室を出て、向かいの空いてる窓を出て、外に居る『何か』に命中した。
それは……
「な、な、なんだねコレは!!」
それはアニマル弟であり、頭の部分に茶色いものがベッタリと付いた。
すぐに排泄物だと気付く。
「水! 水! 水!」
抱えていた烏骨鶏エドワードをすぐに下ろし、近くの水飲み場で頭を下げて水を被るアニマル弟。
プランナーも手伝って、一生懸命頭を洗っている。
お客さん痒いとこないですか~?
なんてギャグは、冗談でも言えるような状態ではない。
何せ相手は大事な上客だ。
必死に大丈夫ですか!? 大丈夫ですか!? と気遣って洗い流している。
そんな慌ただしい最中、人間とは違うニワトリは理解できない様子で見ている。
《コッコッコッコッコ》
放置されっぱなしのエドワードは、辺りをうろつき始め、そのまま何気なしに校舎へと入って行った



