いくら騒いでも、何かの気配がしても、兄グループと弟グループが互い互いに相手の仕業だと思う。
その為、この程度の霊力の彼らでは、恐怖を与える事など不可能に近い事だった。
「しまった!! 弟が居たとはね! 誤算だった……通りでワシ等の見ていたアニマル社長はあんな離れた校門から来たわけだ」
弟に駐車場を譲り、効率よく別行動による視察。
時間も半分に短縮される。
やはり違和感は、無視しない方が良かった事なのだ。
「待てよ……時間が短縮と言う事は!!」
霊達の予想通り、もうだいたいの視察をし終わったアニマル社長等。
もう帰るご様子が窺える。
このままでは満足いく視察で終わってしまうので、タダで帰らせるワケにもいかない。
だけど、やる事を尽くした霊達は、スッカリ諦めモード。
「も、もうダメだ~~!! 所詮無理な話だったんだ……」
「ああ……これで俺達の思い出の地が、無くなってしまう。もうここはいい……旅に出よう」
「さらば思い出達……さらば近くのマック。新商品アボカドバーガー入るの待ってたのに」
みんな絶望で、その場にへたれこんでしまう。
ってオイ最後のヤツ。
ねえよ、そんなの



