ザ・レイム(霊務5)


「う、うわぁ~~!!!」









叫んだのは……

アニマル社長ではない。









霊達から、一斉に悲鳴が上がった。









「ま、窓にウ○コついてる~~!!!!」










見ると、叩く箇所の窓に、犬の糞らしき茶色い塊が満遍なくヘバり付いている。










満天の星……てか満天のウ○コ。










お陰で霊達は誰一人として触れられず、窓を叩けないでいた。










それでもラストチャンスなので、何とか挑戦しようとする霊もいるが、後ろから『触るのか?』『触るのか?』と嫌な視線を感じている。










やるのか!?
と思っていたら……







「ダメだ……やっぱウ○コは触れねえ……」









その場でグシャリと、膝を地面に落としてしまう。








挫折の念が、呆然とする彼等に襲いかかっていた。









全てのプランが悉く失敗。


一体何が原因でこうなったのか、誰も理解できなかった。










…………









《フッフッフッフッフ……》










その様子を嘲るように、柱から影が伸びた