どうも様子がおかしい。
作戦が、ことごとく失敗に終わる。
ヨネさんは焦り、霊達をはやし立てた。
「ほらほら。何やってんだい! まだ諦めちゃいけないよ! 落ち込むのは後回しさ!」
音頭をとってやらなくては、この霊達は動かないので、先頭に立ち引っ張る。
「そうですね! あれ? 兄貴は?」
礼子が見当たらない。
先程まで、外のグループと一緒に居たのに。
すると、他の霊はそれに答えた。
「さっき曲がかかった時にスキップして、アニマル社長達の方を探して向かって行ったよ」
「まさか、兄貴が直接追い払ってくれるのか? ええい、俺らも負けてられないぜ!」
コイツ等の考えは、本当におめでたい。
礼子は外から窓越しにスキップしてる人間が二階に見えたから、ただ単にそれに混ざろうと探しに行ったのだ。
きっとカーニバル大好きの血が騒ぎ、抑えきれなかったのだろう



