ザ・レイム(霊務5)


続いては、声を出す心霊現象。






これは階級2の者が居れば容易に出来る能力であるが、何しろコイツらの情けない声だ。

怖がる者など誰もいない。









そこで考えたのは、校内放送で人間が作った恐怖の声集を流す事だ。










「今度は大丈夫だろうな?」










「心配すんなって。向こうの班と違ってこっちは放送なんだから。ほら、今電源も点いてるし後は再生押せばいいだけさ。怖い声のCDもTSUTAYAで借りて入れたからバッチリだ!」









一昨日の日付で1泊2日で借りてきたようで、レンタル袋が床に落ちてるが、相変わらずどうやって借りてきたか分からない。








って言うか1日延滞してるし。










「さあ、仲間の合図で流すぞ!」










どこにいてもタイミングは一緒だが、なるべく暗いとこに行ってる時に流したいもの。










一応合図を待って、様子を見ている。











そして時は、二階へ行く古びた階段にアニマル社長等が足を掛けたとこで、監視霊が腕を大きく振り回した。











「よし! 今だ流せ!!」











合点承知と言わんばかりに、機材にある再生ボタンをブチ押しした!