チーム一丸となり、霊務をしたとこでコイツらが簡単にレベルが上がるハズはない。
せいぜい上がっても、階級1のヤツが2になる程度だ。
3までは、見ての通り居なさそうである。
いつも通りの軟弱チームで、努力だけでも評価はしようとするが、それは出来ない。
相手は人間で、霊力の下がる昼間に視察に来る。
これだけでも、ほとんどコイツらにできる事はなくなってしまうが、それを考えるのが天才礼子の恐怖発想。
「う~~~ん……そだっ!」
何かを閃いた礼子は、ロープをドアの足元部分に引き、床に鋭利なガラスの破片を突き立てた。
「話し合いが必要だ! これで倒れた人間が刺さって霊になれば、ここは大事なとこだって説得出来るよ」
こ、殺す気か!?
話し合い以前に、死んだら説得どころの話じゃない。
とにかくこっちが平謝りみたいな。
「ヒャッヒャ! 冗談キツいの礼ちゃんや。でも大丈夫さ。視察には明日来るが、準備は万端だよ」
そうすると、霊達はオウ!と息を合わせて答えた。
既に作成が決まっているらしい。
と言うか冗談じゃなかったのに……



