「実は今、この学校が狙われてるんス!」
「ほえ? こんなきったなくてカビの栄えてジメジメした住んでるヤツの気が知れないボロい校舎を? どんな物好きな霊なの?」
礼子……
コイツ等に失礼だ……
突っ込みがいないので好き勝手言うが、霊達はそんな所は全く気にも止めない。
「それが……相手は人間なんですよ!!」
「人間? 何でまた人間が?」
「それが、ここの校舎を潰し、マンションを建てる計画が出されているらしいのです! それでオイラ達で追い払おうと、奮闘中なんスよ」
これで納得がいった。
出稼ぎはその人間達を追い払う為に、階級を上げる目的であることを。
確かにここで待ってるだけでは効率が悪いので、コイツ等にしたら上出来な案である。
「ふえ~~サキが居れば良かったのにね。裏切り三鬼神サキ」
そゆ事言わない。
言いふらしちゃ、いけんでしょーに。
霊達はサキの名前を聞くと、嬉しそうに盛り上がった。
「いいや! 姉御にはもう頼らないと決めたんだ! それに今は新しい指導者が居るんだ! この件だけ手伝ってくれる理解者が」
するとタイミング良く、奥から霊達の挨拶の声が聞こえた。
「お疲れ様でーす! あ、ヨネさん。会わせたい人が居るんです。かつてのウチらの兄貴です」
そうして見ていると、ゆるりと影が伸びた



