この霊達は昔の級友とゆうか、手下みたいなもん。
サキを『姉御』
礼子を『兄貴』と言って、慕ってくれる。
そんな彼らにも、礼子は死に、生まれ変わったと聞かされていたので、もう会えないと思っていた。
「ど、どうして兄貴が? ほ、本物?」
「本物よっ。アタシ生まれ変わってまた死んじゃったのよ~~オホホ」
軽く自分の死を語る。
そこには悲しいと言う感情は、微塵も感じさせない。
「そうですか……でも記憶があるなんて凄い。流石兄貴だ! 伝説の女礼子は伊達じゃない」
20年近く経っているので、礼子を知らない新人霊もいるが、その名前を聞いて大人しくなる。
この辺りでは、その名を知らぬものは居ない程なので、珍しがるように観察してくる。
「やだ~~みんな美人がそんなに珍しい? それで、今までどこ行ってたの? なんか、出稼ぎに行ってるって聞いたんだけど……」
「そうだ! そうなんですよ! 兄貴助けてください!!」
また何か礼子に頼み事か?
ピンチの時はすぐ頼るとこは、昔からで変わっていないようである



