「盲目的故に人外的、正義は常に主人であり祈り崇める神、自らの主張は薄く他人の死など顧みない」


「…それって、やっぱり違反なんじゃないの」


「違反じゃないさ。
それだけ忠実だからこそ主人に嫌われることを恐れている。

魔術師になっても処刑通告が来ないのはそれ故に、だ」



「ふーん」



ルークには興味の持てない話だった。


そもそもホムラは魔術師でもなんでもない、ただの使い魔であり違反じゃない。



「彼女の父親には、違反通告が来たわけだ」


「残念ながらね。
馬鹿正直で武人ぽい気性があったから、陛下の目につきやすかった」


「それは残念だ」