【番外編】鬼に愛された女【鋼編】



「ねぇお兄様、この方が頭領?お父様は強くて頼もしいって前におっしゃってたけど……」


近江が小さな声で俺に耳打ちしてくる


「こら、お前たち。頭領に挨拶せんかっ」


こそこそと話していると、父上が怒鳴ってきた


「すみません。……お初にお目にかかります。鋼です」


「お、近江です……」