何あの片手であたしの両腕を押さえつける力の強さ。
ビクともしなかった。
しかも片方じゃなくて左右にあざを付けやがった。
―――……コンコン
あたしが鏡の前で首に出来たあざを見ながら色んな事を考えてたら部屋のドアがノックされた。
(…こんなときに誰だよ)
あたしはリビングに戻り、玄関のドアを開けた。
「べにーっ!」
…杏か。
「なに?」
「今日ね、うちのお母さんがご飯作って持ってきてくれたの!一緒に食べよー!」
「…え、でも―――…」
その時、あたしはある重大な事を忘れてた。
「お湯!」
あたしは杏を放って急いでキッチンに向かった。
(やばっ…!お湯零れてるやんけ…!)
あたしは慌てて火を止めた。

