「なぁ、紅」
「無理。あたし杏と食べるから」
「その女今いねぇじゃん」
「…もうすぐ来るって」
「その女が来る前に屋上行こうぜ」
「何でカップルでも何でもないアンタと二人きりで食べなきゃいけないの」
「いーだろ、別に」
「だから、さっきから無―――……」
「べにーっ!お待たせ―――……って、陸くん?!」
丁度のタイミングで杏が弁当箱片手にあたしの方に駆け寄ってきて、陸を見るなり驚いた表情をする。
「あ、君が杏ちゃん?俺は紅の友達の陸。宜しくね」
そう言って陸が杏に微笑むと杏の顔が一気に赤くなった。
……裏と素じゃ全くの別人だな。

