エレベーターに乗って慌てて[1]と[閉]のボタンを押す。
はぁっ…はぁっ…
真っ白な頭をフル回転させてみるけど、ダメだ
社長が何考えてるかわからない。
「あ…資料…」
社長から渡された資料を忘れてきてしまった、どうしようっ
取りに戻る事もできないし、あたしは会社へ戻る事にした。
「夏川ちゃんお帰り~!
…何かあった??」
オフィスに戻ると桃花部長に声をかけられた。
「いえ、大丈夫です…」
「そう?じゃあこれ終わらせたら私のデスクに置いておいてね!」
そう行ってあたしのデスクにファイルをいくつか置いて桃花部長はオフィスを出ていった。
「はぁ~…」
「夏川さん?何かあったの??」
定時まで仕事を続けたけど半分も終わらなかった。
あたし、なにやってんだろ。
「夏川さんっ??」
「あ!すいませんっ」
宮崎さんが心配そうにあたしを見ていた。
「それ、明日までに仕上げたら大丈夫だし…
今日は上がって?
体調悪そうだし、」
ね?と優しく言ってくれた宮崎さんに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「本当、すみません…
お先に上がらせて頂きます」
荷物をまとめ、お疲れさまです
と宮崎さんに挨拶すると
「気をつけてね。」
と心配そうに背中を押された。
迷惑かけてしまった…
「あれ?夏川さん??
今上がり?」
会社を出ようとした時、ふと前を見たら広田くんが立っていた。
「はい、広田さんもですか?」
「そう♪
なんか、へこんでる??」
「うッ…」
なんて答えればいいかな…
「時間あったらちょっと飲みに行かない?
相談なら何でも聞くよ?★」
にこっと笑いかけてくれる広田くん。
「じゃあ…少しだけ付き合って下さいっ」
相談するつもりはないけど、何となく飲みたい気分で広田さんと駅近くの居酒屋に入った。

