極悪彼氏

ひとりになった部屋で眠りにつく。



数時間置きに目が覚めて、覚めたら眠れなくなってしまう。



イヤな夢でも見てるのかもしれないけど覚えてない。



だけど起きた時、気分がいいってことはまずない。



そんな俺をゲンジは睡眠障害じゃないかと心配していた。



そして今日も、俺は夜中に目覚めてしまう。



夏でもないのなこの汗の量…。



気持ち悪くて水を飲んでから着替えて。



またベッドに潜るも眠りには入れない。



だからいつも眠い。



タバコに火を着け、深夜番組をボーッと見つめる。



頭になんか入ってこない。



誰か、俺を眠らせてくれ…。



その時に頭に浮かんだ想羽さんの妹、夢羽。



そう言えば、アイツがいるとやけに眠くなるな…。



ただの偶然か?



次の日、検証することにした。



俺達の教室にいても来る気配がない。



「ゲンジ、夢羽って何組だ?」

「1組。それがどうした?」

「行ってくる」

「ちょっ、待て待て待て!!」



なんだよ。