極悪彼氏

【琥太郎】



仕事がもらえるのはありがたい。



バラエティは苦手で、出たことがないに近い。



オヤジはヘラヘラしてるから得意っぽいけど。



俺はそっちタイプじゃないんで。



でも仕事になれば別人になる。



口数が少ない俺が喋る。



喋らなきゃならない時は仕方ないから喋るんだ。



「何着ても似合うね」

「久しぶりの制服ですよ。この歳で恥ずかしい…」

「全然10代に見えるから大丈夫」



制服はもうコスプレみたいだ…。



今回は男臭いドラマ。



10代の悩みや苦しみ、恋愛や失恋。



恋愛メインではなく、友情メイン。



口数が少なく、ケンカに明け暮れてる主人公が俺。



昔の自分みたいで笑えてくる。



結構激しいケンカシーンは今回の監督の得意なところ。



「動けるね?」

「大丈夫です」

「じゃあ始めようか」



新しいドラマが始まった。



主演はもちろん俺。



こんな適役、他に譲るわけねぇだろ。