極悪彼氏

【琥太郎】



長いこと待たせた。



でも夢羽はちゃんと待っててくれた…。



迎えに行った次の日、周りから祝福されてやっと籍を入れることができた。



「僕の部屋?」

「あぁ、お前の部屋」

「僕はひとりで寝るの?」

「少しは気ぃ使えよ。結婚してからまだ一緒に寝てねぇんだから」

「僕のママなんだけど」

「あ?誰がテメーのもんだって?」

「ママ」

「マザコンかコラ」

「パパって、オトナゲナイってヤツだね」



1ヶ月前に初めて会った息子は、俺のことを初めから『パパ』と呼んだ。



夢羽がそう教え続けてくれていたことに、本当に感謝した。



息子、想太郎は不思議なほどすんなり俺を受け入れてる。



ってか、あの夢羽に育てられたのに落ち着きのあるガキに成長したらしい。



「何?まさかケンカしてるの?」

「ママ、誰と寝る?」

「えっ!?」

「僕?パパ?」

「想…太郎に決まってるでしょ」

「僕のお部屋あるんだよ。ママのお布団運んでね」

「同じ布団で寝るから大丈夫だよ」



負けた…?