極悪彼氏

【琥太郎】



しばらく見ない間に…腹が出てる…。



ここにいんのか、俺のガキが…。



「男か?」

「どっちがいい?」

「男。女で夢羽に似たら…カワイすぎて困る」

「まだ秘密~」

「なぁ、テレビ見た?」

「見たよ。カッコイイの」

「毎日しんどい…」

「やめたら?」

「やめねぇよ。注目されてるうちに実力試しとく。今は話題性だけで仕事来るからな」



いつか実力で仕事が欲しい。



夢羽を迎えに来れるように…。



「今でも信じられない、コタローが俳優とか」

「すげーだろ」

「すごい…」



ベッドを背もたれにして、床に座った俺の足の間に夢羽。



本物の夢羽とこんなふうに会ってるなんて、夢みたいだ…。



会いたかったのに、会いたかったはずなのに。



なんかまだ、俺はしっかりしてない気がする。



「コタロー…、このままあたしを連れてって…」

「それはできねぇ」

「離れたくないよっ…。一緒にいてよ…」



今の俺じゃ夢羽を苦しませる気がする。