極悪彼氏

いちばん夢羽に近い人。



「いらっしゃいま…琥太郎…」

「頼みがある」

「夢羽のことだろ?今、あいつと会うのは無理。メロンパン焼きたてなんだけど」

「じゃあ…2つ…、なんで無理?」

「パパがね、あんたと会ったら子供は産ませないって言ったから。今、夢羽は必死で耐えてんだよ」



その気持ちを無駄にしちゃダメだ…。



俺は今会わない方がいい…。



「早くどうにかしてやんねぇと…あの子、折れちゃうかもね…」

「心が…?」

「そりゃそうだ。様子見に行ってるけど、カラダもキツそうだったし。つわりっつーの?妊娠中なのに痩せちゃったしな」

「今の俺には何ができる?」

「お前はお前で頑張ることじゃねぇか?伝言なら伝えてやる」

「じゃあ…絶対迎えに行くって、そう言って」

「今の夢羽には十分な愛の言葉だな」

「渚さん、夢羽を…よろしくお願いします」

「任せとけ。はい、メロンパン2つ」



俺は俺で頑張る…。



それしかできない。