極悪彼氏

オヤジが倒れて、あんなことになって。



実は気を張ってたのかもしれない。



終わった後の脱力感は今まで味わったことがなかった。



「コタロー、眠いの?」

「ちょっと…」

「そばにいるから、寝ていいよ」

「ん…」



一応服を着た夢羽とベッドの中。



繋いだ手がすっげー暖かくて一気に睡魔に負けた。



やっぱり夢羽は俺の安眠グッズ…。



どのくらい寝たかわからない時、自然に目覚めて目を開けると夢羽が笑っていた。



「なに見てんだよ…」

「夢見たの?笑ってたよ」

「ウソつくな…」

「本当だって。幸せそうで超可愛かった」



信じらんねぇ…。



寝ながら笑うって…。



でも…今まで生きてきて、こんな落ち着いた気持ちになってるのは初めてだ。



きっとオヤジとの関係がうまくいってるおかげ。



愛されたいとか、そんな風に思ってるわけじゃない。



俺だってそこまでガキじゃねぇし…。