極悪彼氏

もっと大事にしてなんねぇとダメなのかも。



夢羽がしたいこととか、たまには聞いてやるべきかもしれない。



家に帰るとなぜかオヤジがフローリングに横になってた。



「オイ、こんなとこで寝んなよ」

「…………」

「は…?なぁ、寝てんだろ!?起きろよっ!!」



反応がない…。



ウソだろ…?



息はあるものの、真っ青な顔。



震える手で咄嗟に救急車を呼んだ。



「オヤジがっ…倒れて…」



住所とか名前とか、そんなのを聞かれて数分、救急車がやってきた。



オヤジ…?



それ、演技じゃねぇの?



「病院まで同行してください」

「はい…」



初めて乗った救急車。



酸素マスクをつけられたオヤジはまだ目を開けない。



このままなんてことねぇよな…?



デカい総合病院に着き、オヤジが連れて行かれた。



誰かに…電話しなきゃ…。



オヤジのマネージャーにかけた。