極悪彼氏

寄ってくる女を食うのも、バカやって警察から逃げるのも。



自分がいつ死んだって。



それは俺の自由だ。



「起きないと遊んでやんないから」

「は?それは困るな…」

「早く起きてってば!!」



カワイイ顔のツキトにそう言われ、仕方なく目を開いた。



何で俺が興味もねぇ、さらにはボコボコで原型をとどめてないヤローの顔なんか拝まなきゃなんねぇんだ。



次会ったってわかるわけねぇっ…。



「痛いってば!!離せ!!」



俺が寝てないなら夢じゃない。



いや、もしかしたら寝てるのか?



夢だろ、コレ。



なんで女がいんだよ。



「どういうことだ…?」

「お前がそうなるのもわかる。だけど期待してた血気盛んな新入生は…このチビ猫だ」

「冗談やめろよ」

「いや、マジだ」

「なんで女が学校のトップ狙うんだよ。確実モテねぇだろうが」

「そんなの俺が知るか」



ゲンジがそう言って不機嫌そうに隣に腰を下ろした。