屋上からの帰り道。


たまには、道をかえて中庭を通ろう。



中庭を通ろうとした瞬間、
どこかで俺の名前が聞こえた。


誰だ?


聞こえたほうへと、足を運ぶ。


そこには、桜井と紗弥が。


しかも、桜井がずいぶんと強引。

あいつ、何回目の告白だよ。


紗弥は、困っている様子。

助けるか……。



「今、俺のこと呼んだ?」


俺の顔を見るなり、露骨に嫌な顔をする桜井。


「桐島、お前いつから。」

「さぁ?」



「ふっ、ちょうどよかった。お前に聞いておきたい事があったんだよ。」



俺に聞きたいこと……?