その子は、その場にしゃがみ込む。


「紗弥ッ!大丈夫!?」

友達の声にも反応しない。


急いで声をかける。


「・・・大丈夫か?」


「・・・。」


ちょっと、やばくねぇか・・・。



「ちょっと、こいつ保健室連れてくわ!」


「あっ、うん。」


俺は、紗弥ってやつを抱きかかえる。


__軽ッ。




保健室に向かう途中、何人もの女に騒がれた。
「その子、誰?」
「なんで、お姫様だっこしてるの?」


そんなこと、どーでもいいだろ!



そいつらを無視して、急いで保健室のドアを開けた。



「先生、ベッド借ります。」


すぐにベッドに寝かす。


「まぁ、どうしたの?」


「ボールが当たっちゃって・・・。」


「じゃあ多分、脳震盪ね。衝撃が強かったみたい。もう少しすれば、起きるわ。
じゃあ、職員会議だから後よろしくね。」



「はい。」


そういって、先生は出て行く。