後半17分、ゴール30mほど手前で前田先輩からパスがきた。 前田先輩は、厳しいマークの中ここまでボールを運んでくれた。 今が、みんなの期待に答えられるとき!! そう思い、30mをドリブルで必死にかけ上がった。 ゴール付近には、佐々木先輩の姿。 しかし、佐々木先輩にパスを出せる状況ではなかった。 「桐島、いれろ~!!!」 佐々木先輩の声。 今俺は、シュートを放てる距離にいる。 入れる!! その気持ちしか、頭になかった。