ほんのり甘くて、ちょっぴり切なくて。


「おら。」


「きゃ…っ」



頭を軽く叩かれる。


振り返ると立っていたのは羅衣弥。



「荷物、持ってやるから貸せ。」


「え…ありがとう。」



あたしは少し驚きながらも羅衣弥に荷物を渡す。


いつも意地悪の羅衣弥が、まさか荷物持ってくれるなんてびっくりだよ。



「ありす、好かれてるね〜。」


耳元で囁いてくる優美。