ほんのり甘くて、ちょっぴり切なくて。


「ねぇ!着いたらやっぱり最初は海?
ご飯でもいいよね?♪」


前で玲央くんと仲良く座ってる優美は、後ろに座ってるあたしと羅衣弥を見て尋ねる。




「んー、やっぱり海かなぁ。
羅衣弥はどう思う?」


「どっちでもいーよ。
てかお前泳げんのかよ?」



あたしに向ける意地悪な笑顔。


「な…失礼ー!
泳げるもん!」


「へぇ。泳げなさそうなのに。」


「絶対泳げるもん!
たぶん…」


「たぶんかよ。」


なんて会話をするあたしたち。




「ちょっとー、結局どっちなの?」


呆れ顔の優美。


「ありすとすっかり仲良しだね、羅衣弥。」



少しからかいっぽく言う玲央くんに、羅衣弥は…


「別に。」