◆◇ 付き合って数ヶ月経ったある日。その日は仕事もなくて久々のオフで。 学校終わりに菜子さんと会える事になった。 待ち合わせ場所の図書館の長机でじっと待つ。 本を適当に取ってペラペラめくってたら 「音也くん」 「…あ…っ!」 菜子さんが隣から顔を出して椅子に腰掛けた。 「私も本読もうかな」 鞄から本を取り出して、ゆっくりページをめくる。たまに視線が、重なると照れたように優しく笑う。