「ッ!」 「触んじゃねえ、優斗に」 缶が、乾いた音をたてて転がった。 男は振り返り、恐らく不思議そうな顔で海渡を凝視する。 俺は動けなかった。腰が抜けたよう。 海渡は構える。 が、男はすんなり身を引き、なんと空中に浮かんだ。 さらに腰が抜けた。 「…くそっ!逃げんのかよ」 男は溶けるように消える。 やはり、悪霊か何かだ。