“お前は俺から逃げられなくなる”

そんなセリフが頭をよぎった。

ぶんぶん、首を振って大丈夫って言い聞かせた。
大丈夫、きっと……


「明日はBarで仕事だから」


何だろうコレ……?
宛名に‘輝様’と書かれた封筒がテーブルに載っていた。


「ちょうどよかった。俺の名前、Rightの当て字が輝。仕事するときはテルって呼ばせてる」


「テル?名前が2つもあるの?」


「業界では普通だ。お前に本名見られたのが不思議なくらいだ」


「業界?ちょっとまって……」


「ま、お前には関係ない。とにかく人前ではテルと呼べ。いいな」


輝=ライト=テル?

ゴーイングマイウェイ……
一般庶民のあたしにはついていけません……