The殺サィト

「……どうだかな」

紗理奈の訴えを奏斗が嫌味な笑顔で跳ね退け、場の空気はどんどん重苦しいものとなる。


「あ、あの〜もう止めましょう? ね?」

取り繕うような竜の発言に、固まっていた他のみんなも動き出す。

「そうですよ。私達が揉めてどうするんですか!」

「止めようぜ! まじシケるし」

「「「……」」」

依然として黙ったままだったのは、私と翼とみくだ。

翼はいかにもどうでもよさそうな顔をして、腕を組んで壁に寄りかかっていた。
みくはぽーっとしたままで、何を考えているのかも分からない。

私はというと、息苦しい空気に気分が悪くなって発言もままならない状態になってしまっていた。


「……っ」

やだ、また思い出す……!

どうもこういう重い空気は苦手だ。全てがあの日に繋がってしまう。


「……大丈夫か」

背後から声が聞こえて、私は振り返る。……翼だった。

「う、ん……」

「やだ、麗花さんすごい汗!」

私が何とか翼に答えると、早苗が私の異変に気がついて傍に駆け寄ってきた。

「大丈夫ですか?」

「……うん、ありがと」