「ねぇ凜」


一つの布団の中で、沖田が隣の凜を見ながら呟く。

凜は「何?」と沖田を見上げ、次の言葉を待っているようだ。


そんな姿さえ愛しいと思う沖田は、凜の頬に手を伸ばす。

同時に、まだ慣れない凜はびくりと肩を震わせた。


「凜は、幸せ?」

「……な…何よ、急に」


しかもこの状況で、と顔を赤くする。

いや、ただ同じ布団に寝転がっているだけなのだが。


ちらと沖田の様子を伺うと、真剣な目をしていた。

だから、凜も真剣に答えようと口を開く。


「すごく、幸せ…」


目は逸らして、凜は精一杯頑張った。

素直になるのは難しいらしい。


「そっか……良かった」

「総司は?」


凜が聞き返すと、沖田は「ん?」とニコニコ笑っている。


「幸せだよ。凜に好き放題出来るし」

「すっ……!?何それ、好き放題なんて…」


言い返しても、相変わらず沖田は笑顔を浮かべているだけ。